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CD紹介:TAHRA

TAHRAの社長は、アンチェルの師であったヘルマン・シェルヘンの娘(ミリアム・シェルヘン)である。TAHRAが復刻したトロント響を中心とするライヴ録音が、アンチェル再評価の端緒となったと言われる。アンチェルに関してこれほど充実した解説が書かれていることも珍しい。ただ大きな会社ではないため生産枚数が限られており、あっという間に廃盤になってしまう。タイトルが「カレル・アンチェル・エディション」、「エディション・カレル・アンチェル」と統一性を欠いていたり、「アムステルダムのアンチェル」の第2巻があるのに第1巻がなかったり、というのはご愛嬌。本家本元スプラフォンのレパートリーを補完するばかりか、チェコフィルとの貴重なライヴやアムステルダム・コンセルトヘボウとの名演、はたまたインタビューにまで及ぶラインナップで、TAHRAのアルバムをそろえれば一通りアンチェルについて知ることができると言っても過言ではない。

トロント響との演奏は名演を求める向きには物足りないだろうが、いわゆる一流オケでないからこそアンチェルの音楽性があらわになって見える。楽員から愛されていたことが伝わってくるあたたかい音色は、TAHRAのCD作りと相まって優しく響く。

ジャケットのイメージはamazon.co.jpもしくはamazon.comのアフィリエイトになっています。


Karel Ancerl Edition vol.1 (カレル・アンチェル・エディション 第1巻)


Karel Ancerl Edition vol.2 (カレル・アンチェル・エディション 第2巻)


Karel Ancerl Edition vol.3 (カレル・アンチェル・エディション 第3巻)

Edition Karel Ancerl vol.1 (エディション・カレル・アンチェル 第1巻)


Edition Karel Ancerl vol.2/K.Ancerl et le Concertgebouw d'Amsterdam (エディション・カレル・アンチェル 第2巻/アンチェルとアムステルダム・コンセルトヘボウ)


Edition Karel Ancerl vol.3/Karel Ancerl dirige Dvorak (エディション・カレル・アンチェル 第3巻/アンチェル、ドヴォルザークを振る)


Karel Ancerl (カレル・アンチェル)

どうしても手に入れたかった7枚組。アンチェルに関する資料は少ないだけに、TAH160「生涯を語る」は貴重である。


Ancerl a Ameterdam vol.2 (アムステルダムでのアンチェル 第2巻)

「アムステルダムのアンチェル 第1巻」というタイトルのCDは出ていないが、内容から察するにTAH124-125がそれに相当すると思われる。


Karel Ancerl 《Primus inter Pares》 vol.1 (カレル・アンチェル《Primus inter Pares》 第1巻)


K.Ancerl《Primus inter Pares》vol.2 (カレル・アンチェル:《Primus inter Pares》 第2巻)


L'art de Karel Ancerl/Karel Ancerl conducts Mahler's Fifth Symphony (アンチェルの芸術/アンチェル、マラ5を振る)


Karel Ancerl:Encores (カレル・アンチェル:アンコール)


Hommage a Geda Anza (ゲダ・アンザへのオマージュ)

余談だが、ヨッフムのブラームスもいい。


Rare enregistrements Mozartiens 1934-1970 (希少なモーツァルト録音 1934〜1970年)

「ジュピター」が聴ける点で貴重。


Centenaire Karel Ancerl (アンチェル生誕100年)



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2008年4月11日公開/2009年1月3日更新
高橋 綾(ayat01 @ infoseek.jp)
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